この世には「正負の法則」があると美輪明宏さんは言った。
美輪さんが過去に「ああ正負の法則」という本を出して、そのことについて細かく説明しているのだがこれはどういうわけか本当にあてはまるのである
お金という正を得るためには苦しい仕事という負を負わなければいけない。
お金を貯めるという正を得たければ、我慢して節約するという負を負わなければいけない。
技術や知識と言う正を得たければ我慢して勉強したり、働いたりする負を負わなければいけない。
健康という正を手に入れたいのであれば、好きなものばかり食べずにバランスを考えて栄養を取る努力をしたり、運動をしたりする負を負わなければいけない。
他人に好かれると言う正を得たければ、自分の意見や主張を我慢して相手の言うことを聞き、妥協するという負を負わなければいけない。
仕事で成果を得ると言う正を得たければ、我慢して一生懸命働くと言う負を負わなければいけない。
楽しい気分を味わうためには苦しい気分を味わなければいけない。
やりたいことをやるためにはやりたくないこともやらなければいけない。
世の中にはどういうわけか、正負の法則とも呼ぶべき一定の法則があるように感じる。
男と女、表と裏、N極とS極、山と谷、満潮と干潮、夏と冬、北と南、作用と反作用というようにすべての事象には正反対のものが存在している。
この法則を知っていると賢く生きることができそうだ。
お金を貯めたければ、我慢して使わないようにしなければいけないし、健康で長生きしたければ節制しなければいけないし、人に好かれたければ相手に好かれる努力をしなければいけない。
楽しみたければ、苦しむ時間も必要だし、自由になりたけれ不自由な時間を過ごさなければいけない。
楽をしたければ、苦労をしなければいけないし、高く飛ぶためには助走をしなければいけない。
上手くなりたければ練習しなければいけない。
なんでもかんでも、正反対の概念を探し出してそれを実行することで実現できる。
幸福な人生というものはそれ自体では存在していない。
不幸な時期があるからこそ、幸福な時期が浮き彫りになるわけだから必然的に不幸な時期や状態が人生に必要なのである。
苦しいあとには楽しいことが待っている。
今、苦しんでいる人は後に楽しいことがくると考えて間違いないし、今、楽しんでいる人は次に苦しいことが起こる可能性が高い。
生きるとはそういうことである。その法則を知っていればそれほど怖いものもないのだ。