生きていると「イライラ」することが凄くたくさんある。
この怒りの感情の解消法がわからなくて戸惑うことが多い。
なんでこんなにイライラしてしまうのか?
しかも、イライラするのはほぼ特定の他人に対してである。
間違っても犬や猫や魚や牛やカエルに対してイライラするのではない。
人間に対してのみ怒りを感じるが人間と言っても知らない人間に対してイライラすることはないのだ。
ほとんどが職場にいる特定の人間に対して私憤という形で怒りを抱いてしまう。
怒りの感情さえ沸かなければ人生かなり楽勝モードなのにと思ってしまうがそうは問屋がおろさないようだ。
我々は自然と沸き上がってくるこの怒りの感情をうまくコントロールすることができないとまともな社会生活を営むことができない。
毎日毎日それが試されていると言ってもいい。
自分のことを理解してもらえないことなんて当たり前のことなのにイラついてしまう。
もっとわかってほしいと思う。
わからないのは相手が馬鹿だからと切り捨てようとする。
この状態は健全だとは思えない。
しかし、自分が正しいとでも思わない限り普通に立っていられないほどつらくなってくる。
人生は毎日修行だと思うが、その大部分は他人に対する怒りを抑えたり、飲み込んだり、処理したりすることに費やされている気がしている。
「誰とも関わらずに生きていけたらな・・」と多くの人が思うことだろう。
誰とも関わらずにいれば怒りの感情を抱くことも激減するからである。
職場や学校で出会う他者全員が良い人で自分に怒りを抱かせない人であるなら特段職場や学校に行きたくないと思ったり、辞めたいと思ったりしないことだろう。
哲学者 中島義道さんの「怒る技術」はなかなか面白い本だ。

- 作者: 中島義道
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/03
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しかし、この本の内容を自分が実践するとなると非常にリスクが高くなるためあまりお勧めできない。
日本と言う風土において表立って怒りを表すことにより失うものは非常に大きい。
どんなに論理的に理性的に自分の怒りを表明したところで馬鹿な相手は何もわかろうとしないことだろう。
まともな相手はそう簡単に他人を怒らせるようなことをしないからである。
いつもいつも何かしら他人をイライラさせてしまう人というのはやはり人間的に欠陥を抱えていることがほとんどだし、そんな人間を怒って改心させようとすること自体が無駄なエネルギーだ。
怒りを表出させることなく心の中で罵倒しておくのがベターだと思う。
実際に世の中には屑やカスとしか呼べない人間は相当数いるのだから。
無事に生きたいのならば怒りの感情はできるだけ外に出さないようにするしかないのだと思う。
それが人間に産まれた以上の宿命であり、忍耐が必要な部分なのだ。