昨日、海外一人旅から東京に返ってきてとある安い美容室に行って女性の美容師さんに髪を切ってもらったのだが、その女性を一目見てトキメキを感じてしまった。
久しぶりのトキメキに胸騒ぎを覚え、とても新鮮な気分だった。
結局のところ、その女性は私の好みのタイプだったというだけのことだろう。
こうしたトキメキ感というのは相手をよく知らないからこそ得られるものである。
物事というのは知れば知るほど新鮮味が減衰し、退屈さを感じるという宿命を持っている。
新卒の学生が入社前に感じる会社へのトキメキは時を経るごとに幻滅に変わっていくのだ。
これは、誰しもが感じることだろう。
異性に対しても同じで、知り合ったばかりの頃が最もトキメキが強い。
それがいつの間にか絶望に変わり、時に殺意にすら変わり得る。
何事も知らぬが仏。
ちなみに今の私にはなりたい職業というものがない。
仕事なんてものは何をやってもつまらないと確信しているからである。
仕事というものはやればやるほどガッカリするという仕組みになっている。
恋愛も同じで、付き合いが長引けば長引くほど相手が期待外れなことがわかり、互いにガッカリできる仕組みだ。
大学生の頃の私ならその女性に電話番号を聞くくらいの行動はしたと思われるが、もうそんな面倒なことはしない。
なんだか世の中を知れば知るほど確かに賢くはなるけど、ワクワクやらトキメキやらが減って虚しさが増すのが痛々しい。
なんて、ことを考えていた時に聞きたくなる曲がJUDY AND MARYの「ドキドキ」だ。
私はこの曲のメロディも歌詞も好きなのだ。(何事も新鮮な高校生や大学生の頃にはたまらなくいい・・)