私は就職活動というものが大好きな大学生だった。
色々な企業の就職説明会やガイダンスなどに顔を出すということが単純に面白かったし、企業の面接なども普通は緊張するから嫌な人も多いだろうが、私は旅の一種みたいな感じで色んなところに行き楽しく活動できた。
そんな感じで大学4年の時に就職活動を頑張り、無事に第一志望の会社から内定をいただき就職できたわけだが、やはり自分の性分として落ち着かずに辞めることになった。
その後、色んな職場を転々とすることになり今に至る。
もちろん今の職場は自分に合っていて好きではある。
ただ、なんだかんだ言ってやはり新卒で入社した会社が一番良かったのかもしれないという気もしている。
転職を何度かした人でこうした考えに陥る人は意外と多いと思う。
むしろ転職なんかしないで最初に勤めた会社で長く勤めていた方が良かったと後悔している人もいるだろう。
しかし、私はそうは思わない。
確かに新卒後に勤めた職場はなかなか面白くて良いところだった気はするがそれでも転職して良かったと本当に思う。
色んな職場で色んな人と出会い、色んな経験ができたことは何よりの宝だ。
職場で働く時に待遇面を重視する人は多いだろうし、自分もそうなのだがそれが全てではない。
確かに待遇は大事だがそれ以上に大事なものがあると私は考える。
それは私自身の内部から湧き上がるものだ。
「私は今、こうしたい」という強い思いである。
それが仕事に直接結び付けばいいが、仕事以外でも挑戦したいことがある。
何を優先するかは人それぞれのワークライフバランスになるのだろうが、私の場合旅だったり、他の職場への挑戦だったりと色々だ。
どれもこれも我慢せずに行動に移してきたから不思議と全然後悔がない。
私は安定というものが嫌いである。
不安定というものが割と好きだ。
安定した人生を無事に送って老後を無難に終えて死んでいくくらいなら
今すぐやりたいことをやってすぐに死んだほうがマシだと考えるタイプ。
だからこそ条件が良かった最初の勤め先を辞めて違うことに挑戦した自分を評価できる。
今となってはもうそこまでの気力も体力も精神力もないが当時はそうすることしか考えられなかったし、それで良かった。
自分がやりたいことをやり、言いたいことを言い納得して死んでいければいい。
私の人生はそれ以上でもそれ以下でもない気がしている。