以前、「24時間365日死ぬまで働け」と言ったとある有名な居酒屋チェーンの経営者がいたけど、会社人間にとって経営者の人間性は非常に大きな問題となる。
私が以前勤めていた職場の経営者はまさに滅私奉公を暗に強制する嫌らしいタイプの人だった。
こうした経営者に共通するのは「他人(従業員)の幸福を見るのが許せない」というところである。
口には出さないが、社員が苦しみながら働いている姿を見るのが喜びみたいになっているのだ。
そして、経営者の自分に忠誠を誓うのは当然だと考えている。
だから、定時退社しようとする社員は評価が低い。
働きが足りないから定時に帰れるのだ・・もっと働けというプレッシャーをかけてくる。
有給休暇を使うのはもってのほかだという考えだ。
こういう経営者に共通しているのは従業員はただの道具だということである。
従業員を一人の人間ではなく、奴隷みたいなものとみなしているのだ。
だからこそ、無条件の滅私奉公を半強制しても平気なのだ。
そして、こうした経営者に共通しているのは「とてつもなく頭が悪いということ」である。
往々にして他人の意見を聞けないから教養がなくてただひたすら自分の考え方、やり方が正しいと思い込んでいるのだ。
人間的に何の発展性もない。
無駄を省いて合理的な仕事をする人間よりも忠誠を誓いだらだら居残り残業する人間を評価する性癖がある。
こういう頭の悪い経営者がやっているブラック企業に入社してしまった場合とにかくさっさと辞めて足をあらうのが得策である。
ポーランドのアウシュビッツ正門入り口には「ALBEIT MACHT FLEI(働けば自由になる)」という表札がある。
このアウシュビッツ絶滅収容所と呼ばれる場所で、囚人達は文字通り死ぬまで働かされたのだ。
実際には飢餓や蔓延する病気や暴力やガス室で死んだ人が多いので働き過ぎて過労死した人は少ないのかもしれないが、働くことは素晴らしいことであるという理念を悪用した例である。
こんなことを国を挙げてやっていたのだから恐ろしい話だ。
お国のために命を捧げるなんてとんでもない話でまっぴらゴメンである。
自分が自分らしく生きるために形として国があるだけでお国の道具になるために自分がいるわけではないのだ。
お国のために死ぬほど働きたければ勝手に自分一人でやって好きなだけお金をためて食いたいものを好きなだけ食って女を抱いて、最後は病気になって死んでくださいというだけ。
そういうことに全然興味が沸かないな。
別にお金なんてどうでもいいし、女に興味ないし。
とにかく、お国のために・・とかいう奴は頭悪い奴。
自分の外にあるものではなく自分の中から沸きあがるものを信用すれば良い。
そして、私は本気で別にいつ死んでもいいなあ。