お局様は仕事の早さを競うのが好きだ。
どういうわけか、急にどうでもいいところで勝手に業務の効率性や早さみたいなものを競いだし、テンパって周りをこき使った結果仕事が早く終わると勝ち誇り「やはり、あいつは仕事が遅くてダメだ」と周囲にレッテル張りをして悦に浸る。
お局先生が仕事の早さを競い出すときは必ず自分の土俵でしか勝負しないので負けなしだ。
勝負というのは客観的な公平で公正なルールの下で勝負しない限り勝ちも負けも決められないのが常識だ。
だからこそスポーツでも入試でもルールの厳守が求められるわけだ。
ところがお局が勝負をかけてくる場面では必ず彼女らの「マイルール」のもとで完全に自己に有利な状態で戦いをしかける。
しかも、勝負はいきなり始まる。
彼女らがテンパり始めたら勝負開始だ。
我々は彼女らがいきなりテンパり始めた理由がわからず呆気にとられているといきなり「ああして、こうして」と命令をし始めわけがわからず振り回された結果、「あんたはダメ」だとレッテルを張られ敗北する。
こんな勝負を仕掛けられて勝てるはずがない。
しかし、お局先生はお局先生と言う立場を維持する以上必ず勝負どころで勝つ必要があるから必死だ。
どこかで、自分が勝ったというところを見せない限りお局様としての立場を維持することが危うくなるからだ。
彼女らは自分の「絶対王者」という立場を維持することに必死である。
そして、その為にはどんなに卑怯なことやえげつないことでも平気でするものだ。
だからこそお局様は「お局先生」と呼ばれ周りから尊敬され慕われるのである。
彼女らは自分が「仕事が早くてできる人間」だと自己評価してはばからない。
自分の早くて的確な業務遂行のお陰で職場のみんなに飯を食わせていると半ば本気思っていらっしゃるのだ。
この単純思考を決して笑ってはならない。
彼女らは本気なのだ。
常に彼女らを「先生」と慕い、凄いですねと褒めたたえ、焦りまくりテンパり始めたら協力しなければならない。
彼女らをいつも勝たせなくてはならない。
「僕が僕であるために勝ち続けなきゃならない~」という尾崎豊の有名な歌の歌詞があるが、「お局がお局であるために勝たせ続けなきゃならない」のである。
彼女らを良い気分にして持ち上げることこそ我々平民の役目なのだ。