哲学者中島義道さんの「反〈絆〉論」を立ち読みした。

- 作者: 中島義道
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2014/12/08
- メディア: 新書
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とても共感した。
どのように生きるのも自由である。
私は〈絆〉が素晴らしいとか美しいとか思わないというだけだ。
日本人には〈絆〉があって素晴らしいとか言いたい気持ちはわかる。
そういう面はあるだろう。
しかし、どうにも拭えない違和感も感じている。
家族や組織における〈絆〉は自分の自由を縛るものだ。
この窮屈感が嫌である。
著書の中島先生は〈絆〉という言葉を始めとしたマジョリティが持つ集団主義的な空気をたいそう嫌っている。
そこにはかつて猛威を振るった「お国のために」というスローガンに通じる響きがあるとのことだ。
嫌なものは嫌だとはっきり言うことは確かにあまり気持ちの良いものではない。
しかし、自分を守りたければそうせざるを得ない。
中島先生は強くそう感じているからこそこういう本を次々と書くんだろうと思う。