私の職場における仕事っぷりを一言で言うと・・
薄味の味噌汁
である。
とにかく、私は仕事というものが大嫌いだからなるべく仕事をしたくないし、残業もしたくないし、職場の人とのコミュニケーションもたくさんしないように心掛けている。
それから、私は勉強が大嫌いであり、大の苦手なので資格取得などの勉強もしないように気を付けている。
世の中には仕事が大好きでたまらない人、能力や才能が溢れている人、残業を全く厭わない人、目立ちたい人、自己顕示欲が強い人などがたくさんいるから私ごときが頑張って仕事をして少しばかり目立ったところで何にも意味がないのだ。
私の代わりなどいくらでもいる。私が今すぐ死んでしまっても誰も何も困らず世の中も職場も変わりなく、しれっと回っていく。
これを痛いほどよくわかっているから、余計に頑張る必要もないなと思いながら働いている。
私に限らずどんなに稀有な才能を持っている人であっても同じ。サッカー界のスーパースターであるメッシが欠場しても意外とスアレスとかグリーズマンとかの他選手が大活躍してバルセロナが大勝することはある。
どんな凄い選手であっても意外と出ていない時にチームは勝っていたりするし、スーパースターが出ていても勝てない時もあれば、優勝できないシーズンもある。
どんな人にも代わりはいるものだ。医師も弁護士も大企業の社長や役員も特殊な技術を持ったスペシャリストにおいてもすべて代わりとなる人はいる。
それが世の中だ。世の中とは残酷なまでに私の代わりを用意してくれている。どんな『私』が死んでも世界が回るように作られてある。
違うのは給料くらいだ。
そんな世界で、私が目指すのは薄い味噌汁のような存在であること。
世の中には常に濃い味噌汁を飲み続けたい人がいる。また濃い味噌汁のような存在であり続けたい人がいる。
私は薄味の味噌汁でいい。目立ちたくない。濃い味噌汁ばかり飲んでいるともたれる。
さすがにネットカフェやファミレスのスープバーなんかにある超薄味の偽物っぽい味噌汁は嫌であるが、吉野家、松屋、すき家、かつやなど和食チェーン店レベルの薄味の味噌汁なら全然オッケーだ。
ああいう、目立たない存在でいたいのである。
あの人はまあいい人ではないけどそんなに悪い人でもないし、仕事ぶりもまあ普通くらいだねと思わせるレベルの薄い存在がいいのだ。
こういう人は意外と強いと思う。組織という所はどんな存在でも代わりがいることを本能的に知っているのだ。すごい仕事ができる人でもその人がいなくなったところでたいして困らないのだ。
逆に言うと普通レベルの仕事がこなせていればもうそれで充分なのだ。逆に必要以上に頑張られたり、目立たれたりすると困る場合もあるのだ。
もちろん、必要以上にいい加減だったり、やる気がなかったり、遅刻、早退、欠勤が多かったり、問題が多くて悪目立ちする存在も困る場合が多い。
まあ許容範囲のレベルの仕事をしていてくれさえすればなんだかんだ言ってそんなに煙たがられはしない。
私はここにつけこむことにした。職場では地味に目立たず、必要最低限のことだけしてさっさと帰宅する。これを徹底している。
ただし、必要最低限の仕事って実は結構大変だったりするから頑張るときはそこそこは頑張らないといけない。
しかし、ここぞという時にそれなりに頑張っておけばあとは手を抜いても大丈夫である。あまり頑張らずに仕事から逃げてばかりいるとそれはそれで目立ってしまうので目を付けられやすくなる。
ほどほどにさぼり、ほどほどに働くくらいがちょうどよい。周りも心地よいはずだ。仕事に熱い人ってなんか疲れることも多いし。
人付き合いも頑張る必要はない。手を抜いて付き合っておけば良い。頑張りすぎると相手に過度な期待を抱いて結果的に自分が疲れていく。
人付き合いは頑張らないが鉄則だとつくづく思う。頑張ったところでどうせ好いてもらえない場合がほとんど。
私はこの人生、薄味の味噌汁のような存在でいたいのである。