
- 作者: 心屋仁之助
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2017/02/04
- メディア: 単行本
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性格リフォーム心理カウンセラーの心屋仁之助さんの引き算的な生き方の勧めにはとてもクラクラするものがある。
人間ってほっとくとすぐに足し算を始めてしまう生き物だというのが彼の思想の大前提だ。
足し算というのは例えばスキルを身につけて給料を上げようとか、人に好かれるためにトーク力を高めようとか、休日を充実させるために何かをしようとかそういう世の為人の為自分の為の活動全般である。
しかし、よく考えてみると何かを足し算しようと考える思考の裏には今が満たされていないという大前提が潜んでいる。
人間は満たそうと頑張っても満たされなかったり、もっともっと満たそうとして逆に苦しくなったりするのである。
だから、逆に今すでに充分に満たされているのだからいらないものを削っていこう、捨てていこう、引き算していこうというのが彼の基本的な考え方であり、私はそこに強く惹かれているのだ。
例えば職場などで仕事を頑張っている人ってなんだか暑苦しくないだろうか?
頑張らなくてもいいことを無駄に頑張って周りが迷惑することはないだろうか?
話さなくてもいいのに情報伝達が大事だ、ほうれんそうが大事だと自分ばかり余計なことを話したがる人はいないだろうか?
休日をキラキラさせることばかりに熱を入れて仕事場で腐っている人はいないだろうか?
すべては足し算の思考が問題だと思う。
人間は2、3日何も食べなくても死なないどころか逆に断食で元気に健康になることだってある。
すでに身体についている脂肪が生かしてくれるからだ。
同じように2、3日何もしなくても死にはしない。
職場で必要最低限のことだけしたらさっさと帰ればいい。職場から自分がいなくなっても何もなかったかのように世界はまわることを考えれば当たり前のことである。
とにかく無駄なことは削っていく、引き算していくことで物事の本質が見え、自分のしたいことだけにフォーカスすることができるのである。
赤ん坊は何もできないのに可愛いがられる。あれと同じで人間は何かができるから価値があるわけではない。逆に何もできなくてもそれをひねたり拗ねたり腐ったりしてなければ可愛いがられるものだ。
みんな何かができるようになろうと人に評価されようと認められようと頑張りすぎだと彼は言う。
全くその通りだと思う。
引き算の思考を実践していきたい。