人生とは旅である

日々の体験を通して考えることを大切にしていきます。

ジャズのサックスについて少し

はーい、いきなりサックスのイラスト。

ちなみにこのサックスはアルトサックス。知ってる人なら一発でアルトサックスだということはわかります。

間違いやすいのはアルトサックスとテナーサックス。ネックのカーブの曲がり具合が違いますからね。もちろん管体の長さが違う。

管体の長さが長いのがテナーサックス。テナーサックスより短いのがアルトサックス。

ヤマハのアルトサックス↓(YAS280入門モデル)

ヤマハのテナーサックス↓(YAS380スタンダードモデル)

ちなみにジャズで有名なアルトサックス奏者は日本でいえば渡辺貞夫アメリカならチャーリー・パーカー
渡辺貞夫もチャーリーパーカーもジャズを知っている人で知らない人はいるはずがないレベルで有名。
日本の英語の教科書でのhow are you?の挨拶くらい有名。

テナーサックスなら日本でいうと古株なら松本英彦宮沢昭中村誠一などか。まあジャズが好きでなければ誰も知らないと思うが。もちろん、若手テナーサックス奏者もいくらでも知っているが別に知らない人を述べつらう必要もないのでいいや。
海外ならERIC ALEXANDER(エリック・アレキサンダー)→この人もジャズが好きでなければ多分誰も知らない。
ちなみに古株ならソニーロリンズとかジョン・コルトレーンとかスタン・ゲッツとかなら知っている人もいるかもしれない。

ちなみに私はERIC ALEXANDERがあまりにも好きでジャズにのめり込んだのがジャズの虜になったきっかけ。
ERIC ALEXANDERは1968年8月4日アメリカ、イリノイ州生まれでニューヨークで活躍中。現在54歳。
イリノイ州アメリカの中西部の中の北のカナダ国境沿いにある州でアメリカ第3の都市シカゴのある州。

コロナ前はしょっちゅう来日して日本のジャズクラブでライブをしていた。
私は日本で聞いたことは一度もないが。

17年前ニューヨーク一人旅をした時にニューヨークの有名なジャズクラブ『SMOKE』で彼の生演奏を聴いた。

ちなみにニューヨークの有名なジャズクラブに『ヴィレッジ・ヴァンガード』や『ブルーノートNY』や『バードランド』などがあるが、いわゆる若手凄腕ジャズミュージシャン(エリック・アレキサンダーやDAVID HAZELTINEなど)は『ヴィレッジ・ヴァンガード』や『ブルーノートNY』や『バードランド』というよりも『SMOKE』や『smalls』や『Jazz standard』などのジャズクラブによく出演しているイメージがある。

時間がなくてブルーノートNYには行かなかったけど、ヴィレッジ・ヴァンガードやバードランドやsmallsなどのジャズクラブには行った。

なぜエリック・アレキサンダーにはまったかと言うと、20年前に遡る。

私が大学生のころ、ジャズが徐々に好きになり始めていた私に熱狂的なジャズ好きの父親から2つのアルバムを紹介された。
クールでかっこいいよーという感じで。

1つはニューヨークでも日本でも(ジャズの世界では)有名なハリーアレンというジャズテナーサックス奏者↓

もう1つはエリック・アレキサンダー

The Real Thing

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私ははっきり言ってハリー・アレンの方には全然心が動かなかった。
一方でエリック・アレキサンダーの方には明らかにめちゃくちゃ惹かれた。

それ以来、私にとってジャズといえばもうエリック・アレキサンダーだというくらい死ぬほど大好きなのである。

ハリー・アレンはおそらくエリック・アレキサンダーと同じくらいの年代でプレイスタイルで言えばウエスト・コースジャズスタイルで軽やかに力まずにさくっと吹くタイプのプレイヤー。

エストコーストジャズとはいわゆるアメリカ西海岸のサンフランシスコやロサンゼルスなどの都市で流行ったスタイルの軽やかなリラックスしたジャズ演奏のスタイル。

有名な古いアルトサックス奏者だとアート・ペッパーなどである。

私は明らかにウエストコーストジャズに心惹かれなかった。今でもあんまりいいと思わない。
だから、ハリーアレンもたまに聴くけどあまり聞かない。
もちろん上手いし、センスがいいし、凄いんですよ。

なんかクール過ぎたり、軽やかすぎたり、力まなすぎたりして逆にクールじゃないって感じがするなあ、ウエストコーストジャズは。

だからあんまりなって感じ。

一方で私が好きなのはイーストコーストのジャズ。つまりニューヨークを中心とするジャズ。

世界最高のジャズアルトサックス奏者は誰だ?と聞かれてもはっきり言っていろいろいるからなんとも返答に困るけど、世界最高のジャズテナーサックス奏者は誰か?と聞かれたら

エリック・アレキサンダーですと1秒で即答できる。

そのくらいとんでもなく凄い。

話にならないほど凄い。

上手いなんてもんじゃないくらい上手い。

音がめちゃくちゃ綺麗。リズム感最高。アドリブ最高。音選びのセンス最高。音質最高。

はっきり言ってこの20年間、まあありとあらゆるジャズミュージシャンの演奏をたくさん聴いたけどエリック・アレキサンダー以上の演奏ができるテナーサックス奏者にはまったくあったことがない。

まあ、これはちゃんとジャズを深く聞ける人であれば絶対に同意できるはず。群を抜いているから。

アルトサックス奏者だとどうだろうか?

チャーリーパーカーを上げる人はたくさんいるし、私も好きだし、確かに天才なんだけど私はチャーリー・パーカーの演奏は聴いていて飽きる。

天才って感じの演奏で若干深みに乏しく聞こえる。

同じ時代に活躍したアルトサックス奏者でチャーリーパーカーに似た感じの演奏をするSONNY STITT(ソニー・スティット)の方が断然好きだ。

ソニースティットの演奏はチャーリー・パーカーと違ってTHE 教科書という感じの演奏をする。

なんだけど聴いていて面白い。ソフィスティケイトされている。つまり洗練されている感じがする。

チャーリー・パーカーの演奏が鼻歌で歌っている感じであるならソニー・スティットはしっかり明瞭な発音ではっきりと歌っている。
ソニー・スティットの演奏は聴いていて飽きないが、チャーリー・パーカーの演奏はなんかすぐ飽きる。

クラシック音楽でいうモーツァルトベートーヴェンのような違いかもしれない。

モーツァルトは確かに大天才で鼻歌で歌うように軽やかに次々とメロディーを生み出していく感じなところがチャーリー・パーカーとよく似ているのだが、私は断然にベートーベン派である。

圧倒的にベートーベンの方が大好きだ。ベートーベンも紛れもない大天才だが、モーツァルトの天才性とはまた毛色が異なる。

個人的にはモーツァルト交響曲は聴いていて結構すぐに飽きるのだが、ベートーベンの交響曲(含めあらゆる曲)は深みがあって飽きない。

練られている感じがするからだ。

日本のアルトサックス奏者で言えば渡辺貞夫さんはめちゃくちゃ凄い。
若手で言うと宮崎勝央さんも素晴らしい。よく彼のライブを新宿のジャズクラブに聴きに行っている。

もちろん他にもたくさんいるけど。
ぱっと思いつくのはそんなところか。

そうそう最近の若手ジャズアルトサックス奏者ニューヨーク版だとIAN HENDRICKSON SMITHも素晴らしい。
ジャッキーマクリーンに似ているけどもっといい。

ちなみにジャッキー・マクリーンはジャズの世界で非常に有名なアルトサックス奏者。ちょっと前に亡くなったけど。
ジャッキー・マクリーンも好きである。チャーリー・パーカーとはまた違った良さがある。

ジョンコルトレーンソニーロリンズなんかも素晴らしい。
ジョンコルトレーンソニーロリンズも天才肌のジャズテナーサックス奏者だ。

ただ、ソニーロリンズは若いころが良かったが、後半はあんまりぱっとしなかった。

まあこれ以上マニアックな話をしても意味がないのでやめる。
とにかくジャズという音楽は黒人の持つ先天的な凄いリズム感とブルースフィーリングをもとにいわゆる古典的なブルースを進化、発展させてできた音楽である。

だからとにかくリズムが命。リズムがなっていなければジャズにはならない。

ジャズ語を完全にマスターした後にそれを正しいリズムで的確に発音していくことが求められる。

そこが難しい。

ニューヨークに行って、ニューヨーカーの凄く早くてなまった英語を瞬時に聞き取ってそれを秒速でユーモア交えて返せる日本人がどれだけいるかという話である。

ジャズとはジャズ語をリズムに乗せて瞬時に的確に発音して会話していくことが求められる高等音楽である。

だからトップのジャズミュージシャンの頭の回転はとんでもなく早いということが言えるのである。

eric alexanderとdavid hazeltine共演のアルバム↓


www.youtube.com


















私は日本でERIC ALEXANDER